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ブレスレット

彼女は母親の手に「その」ブレスレットを見出した
自分がそれに気がついたことを悟られてはますい、と娘は努めて冷静を装っていた
しかし母親は早くも娘が自分の手をじっとみていることに気がついていた

「いいでしょう、これ・・・よかったらこれを取り扱っている店を紹介するわよ」
母親は、娘がそのブレスレットを単にファッションとして興味を抱いていると
思っているらしかった。
「あたしにはまだ無理じゃない・・・そのアクセサリーはママくらいの女性が
 似合うんじゃないの?」
「そんなことはないわよ。これを欲しがったり手にいれたあなた位の若い女性
 は大勢いるそうよ」
(ママ、そのブレステっトはブラックメールパーティの一員だという印でしょ?
 あんたは実の娘をそういう立場に追い込みたいの?}
娘はすでに洗脳され、自分の娘でさえ、組織の一員にしたいと手練手管を
使おうとする母親の顔を悲しそうに眺めた。

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