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第5章 下着の次は

下着が終わると次は中国産の高価なクレープ・デシン地
の凝った仕立てのブラウスだった
 背中には豪華な刺繍飾りがあしらわれていたが、前に
は何もないどころか、薄い布地を通して下が丸見えと
いう代物だった。
 それに気ずいたメリーアンは羞恥に顔をあからめて
着ることを断固拒否した。
 事実、かの女の若々しい丸い乳房のふくらみは薄絹
のブラウスを通して裸と同じように丸見えになって
しまうのだった
 しかしニグロの女中はがんとして脱がせず、ファンを
読んでまた手伝わせるといって脅迫さえした
「いやよ、エルシイ。こんな恥ずかしい姿でポール伯父
さまの前に出られると思って?
 こんな慎みのない、ひどい格好を殿方に見せるなんて
レディには耐えられないことよ。お前にはそれがわから
ないの?」

0206eee.jpg

 女中はそ知らぬ顔でアンの怒りと願いを無視し超ミニ
のぴっちり下肢に密着したスカートに着付けをもっとも
らしく整えていた。
「まあ、なんて素晴らしいスカート!あなたの美しい脚
がずっと引き立ってみえますわ。それにこの黒いストッ
キングの映りのよいことったらないわ。あなたは私が
いままでこのお屋敷でお仕えした若いレディの中で一番
チャーミングですわ。ミス メリー・アン」
「そ、それはどうも。でも苦しくて動けやしないわ、
エルシイ」
「そうでしょうね、でもご主人様のご命令ですからね
あの方をお喜ばせするのが私の役目ですから、悪く
思わないでくださいましね」
 エルシイはそういうとアンの脱いだドレスや下着
をかき集め、ざっと目を通すと、大声でファンを呼んだ
 中国人は東洋の魔術師の手先の子鬼にように忽然と
メリーアンの目の前に現われて、にっこりと笑いかけた
「このお召し物は当方でお預かりします。素敵な
衣装を纏っているあなた様には、このような古着は
無用のものですからな。」
 次にファンはエルシイに向かって言った
「あんた、この暴れ馬を縛り上げちまった方がいいよ
 この小悪魔の別嬪さんときたら、気象が荒くて何を
するかわかったもんじゃないからね。苦労して着せた
ドレスをヒステリーでも起こして引き裂かれでもした
ら大変なことになるよ」

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