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第一章 発端

両親の突然の事故死・・・予想だにしなかった
出来事は19歳と17歳といううら若い美貌の
姉妹~ジェーンとメリーアンを不幸のどん底
にたたき落とした・・・ニューヨーク育ちの
チャキチャキのヤンキー娘の顔から笑顔を
奪ったのだった。
 二人には選択の余地はなかった。母方の遠い
親戚でロンドン郊外に居をかまえるポール
ヘンダーソン卿の後見下にはいることになった
のだ・・・

長い船旅のあと、馬車を乗り継いてヘンダーソン
邸に到着した時、二人はその壮大で壮麗な屋敷に
圧倒された

「まあ、なんて素晴らしいお屋敷でしょう!
やっぱりロンドンに来てよかったわ!」
メリー・アンの若々しい弾んだ声は当然だった
しかし、ジェーンは妹の言葉に同感すると
ともに、どこか不安なものも感じていた。

0206bbb.jpg

 その原因は、彼女たちの世話のために
割り当てられたファンという名の中国人だった
小奇麗な身なりと丁寧な言葉使い、落ち着いた
挙措にはなんの問題もなかった、しかし、その
黄色い顔に時折り浮かぶ皮肉ないやらしい目つき
がジェーンの心を暗くしていたのだった。しかし
無邪気に跳ね回る妹に余計な心配をかけたくない
と、姉は自分の不安を押し殺したのだった。
妹にはそんな不安はないようだ・・ジェーンは
明るい妹に勇気つけられる思いだった。

「ねえ、ヘンダーソン卿をこれからなんとお呼び
したらいいかしら。私はあの方のお望み通り
ポール伯父様ってよぶのはどうかと思うんだけど」
「そうね、お望み通りにするのがいいと思うわ。
ここではなんでも伯父様のお気に召すようにしなく
ては・・」
「そうよね、今日から私たちには新しくて楽しい
生活がはじまるんだわ」

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