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烈女お雪の最期 第4章 堕落の一歩

「よし、これでお雪殿は晴れてこの薄馬鹿の銀次郎と契られた訳でござるな。

いや眼の保養をさせてもらった。いくら閨秀の寂しさに身体をうずかせている

 とはいえ、藩重役の元奥方がここまで乱れるとは・・ふふふ、一部始終をご覧

 になった修理殿がなんとおっしゃるか、聞いてみたいものでござるな。」

と、内藤左近は床の間の位牌を指差した。

 それを見たお雪の顔色が変わった。

「ハハハ、先生も悪戯が過ぎますぜ。あんなものをいつの間に手に入れたので

 ございますか?」

「なに、旅籠の湯殿を急襲した際に、お雪どのが脱いだ着物の間に大切に置いて

 あったのだ。着物と帯、簪などを残らず引き取ってくれたお政もこれだけは

いらないと棄てられるところを拙者が引き取ったという訳だ。お雪殿には感謝して

 いただきたいところでござるな」

左近は得意そうに説明した。

 「しかし女というのは哀しいものでござるな、お雪どの。いくら薙刀とか学問とか

 を見に着けても肉の慶びの前にはひとたまりもないことはこれではっきりしたはず。

 しかも位牌の前であのような狂態を見せたのだから、もはや覚悟も決まったことで

  あろう。これからは元藩重役の奥方とかいうつまらぬ気位は一切棄て、女郎として

  苦界に身を深く沈める、そういう覚悟で修行に励んで欲しいものでござるな。」

左近は涙が潤ませたお雪の表情を楽しむように決め付けた。

その時、銀次郎はその部分は未だぴったり合致させたままでお雪の顎をそっと指で持ち

上げるようにし、唇を求め出す。すると、お柳は長い睫毛をうっとりと閉じ合わせながら

何のためらいもなく銀次郎とぴったり唇を合わせ、今の悦楽の余韻の甘美さを訴え合う

ように互いの舌先を強く吸い合うのだった。

「ほほう、これが拙者の言葉に対するお雪殿の答えというわけか、とにかくお二人は晴れ

て正式の夫婦になったわけだ。ま、ひとつ、これからは仲よくやっていくことだな。」

「ほんとにぴったり息が合ったようじゃないか。見ていてうらやましくなってきたよ」

と、房江はいい、そんな濃厚な悦楽のあとの口吻をかわし合う二人を、熱く胸をうずか

せながら凝視している。 やがて、銀次郎はお柳の余韻がおさまるのを待ってモソモソ

身体を動かし、自分から引き抜いたお雪を膝から床の上ヘ滑り落とさせていく。お雪は

全身からすーと力が抜けて落ちていき、緊縛された裸身を前屈みに伏せさせていったが、

ちょっと腰をよじらせたりして一息ついた銀次郎は、半ば失神状態に陥っているお雪の

艶っぽい肩先をうしろからそっとつか

んだ。

「さ、今度はうしろ向きになって膝に乗っかってもらいましょうか、奥さま」

えっとお雪は汗ばんだ顔をひきつらせて、銀次郎の顔を恐ろしそうに見つめた。

「ま、まだ、続けようというのですか」

「アハハ、男といえば修理殿と、拙者しか知らないお雪殿が驚かれるのも無理はないが、

銀次郎は一晩5回は射精しないと気がすまないという絶倫男だ。こういう怪物だからこそ

お雪殿の相方に選んだのだ。

 なに、つらい薙刀修行に耐えて、白菊隊の隊長にまで上り詰めたお雪どのではないか、

この程度の修行はなんでもあるまい。」

 銀次郎の顔がお雪の眼には赤鬼のように映じた。
初めての?和モノです
ご存知の方は多いでしょうが『修羅の花道』の異聞という形です
もしお気に入りの声があれば続編も・・・

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