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バンコクの奴隷商人 第3章 俺を駆り立てる理由(ワケ)

taro29.jpg
その前夜。私とVopatそしてその愛人であるTamはCandylandの
オフィス.で酒をのんでいた。
「なにか困ったことでもあるんじゃないか、ジョー?」
Vopatはわなにかかったねずみをみるような表情をしていた。この場合
ねずみは俺、ってわけだ。Tamも俺をみつめていた。タイ人特有の浅黒
い肌と小柄な身体にはにつかわしくない冷たい丸い青い瞳ととがった鼻
が印象的だった。
「ああ、ちょっとばかりな。」
Vopat はあまり同情的とはいえない笑いを浮かべた。
「.Joy Town ではChao大佐がとってもご機嫌斜めだってうわさでもち
きりだせ。 すぐーに挨拶しないとたいへんなことになるぜ」
彼はすぐーに、と強調した。俺はふるえそうになるのをこらえて言った。
おびえる姿をみせたらさぞかし喜ぶんだろうが、奴をよろこばせたる気は
なかった。俺は肩をすくめていった。
「思ったより狭いんだな、この町は」
観光客はこの町の真の姿を知らない。もしそれを暴こうとすれば死体に
なってころがるのがおちだ。この町に長くいられるのはルールを知り、
それをただしく扱えるのはほんの一握りのものたちに過ぎない。でも、
そのポイントさえおさえれば、Patpong はディズニーランドと同じだ。
そしてこの5年間は俺もそうだった。つい今までは・・
「すぐに大佐に会おうじゃないか、別にかまわないぜ・」
Vopatはニヤっと笑った。彼の第一夫人たるTamは冷笑していた。
「大佐は間違いなくあなたを殺すわよ、ジョー。」
彼女はささやくようにいいました。彼女の青い目はめらめらと燃え立つ
ようでした。 彼女は俺が嫌いだったし。俺もそうだった。いくら彼女が
美貌でも、だ。彼女の憎しみの感情は俺だけにむけられた個人的感情では
なかった。彼女の母親のような現地妻を捨て、子供を育てる義務を放棄して
西側の妻の元へ戻ってしまったアメリカ人の父親に対する憎しみだった。
EasyCapture1123.jpg
彼女はアメリカ人の男よりも、さらに強くアメリカ人女性に憎しみをもっ
ていた。
彼女がそう思うのは当然だと私もわかっていた。私は気がめいってきた。

 大佐名義で購入したチェンマイの鉱物採掘権はすべての詐欺だった。
土地についての書類はすべて虚偽だった。それは6か月という月日と、
2万5000 バーツをどぶに捨てたことを意味していた。私の金ではなく
大佐の金だ。まっとうな道に復帰したいという私の願望は煙のように
消え去った。それどころかもし、私がいかなる方法でも金を得て大佐に
返さなければTamのいうとおり私はこの地球上から抹殺されるだろう。
さもなければ、私はタイの警察行きだ。
Vopatはまるまる太った手で私を優しく下へ引き戻して、言いました。
「そこで取引ってわけだ」
私はTamの顔を見ながら、無力でVopatの話を聞きました。
半時間後、私はうなずいて同意した。

テーマ : 官能小説・エロ小説
ジャンル : 小説・文学

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Comment

★No title

おお、早くも新作登場ですね。
しかも、一気に3章も。
ありがとうございます。
今回も、先回以上に面白くなりそうな幕開けですね。
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山々田花子

Author:山々田花子
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