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バンコクの奴隷商人 第10章 再会

6ヶ月後

CandyLandはJoy townのもっとも素晴らしいゴーゴー酒場
の一つだ。Vopatをあれこれ批判する者もいるが、彼はとに
かく最も大切な顧客 (ほとんどが国籍を捨ててここに流れ
てきた西洋人たち)の好みを知り抜いていた:つまり、母国
の香りが好きであるということを。彼の酒場は確かにそうい
う場所だった 1950年代のアメリカのソーダ店のタイバージョ
ンだった。50年代のシングルヒット曲を流すジュークボックス。
壁にはマリリン・モンローとジェームズ・ディーンのイメージ。
色の浅黒いホステスたちも、皆、様々な50年代の衣装を
つけていたーチアリーダーあり、カー・ホップガールあり、カト
リック学校の少女やバービー人形のような花嫁衣裳姿の女
も、ダンスパーティーの女王もいた。
EasyCapture1111.jpg

みな顧客のために、かなり大胆に露出趣味の着こなしをして
いたが・・・。バック・センターのステージの回りは指定席に
囲まれ、「特別な」ステージショーが行われていた。彼とTam
は有能な演出家で、CandyLandには常に顧客を呼ぶ新しい
催しが行われていた。それにバンコクの水準からすれば、
ここは「清潔」だった・・・もちろん言葉本来の意味の清潔では
ない。この町のほかの場所のように耐えがたいほど不潔では
ないことを意味するにすぎないのだが・・・。すべてが安っぽい
まがい物だったが、ホームシックになやむ移住者たちは、高校
時代の恋人に出会えるかもしれないという幻想を欲していた
のだった。

 私は疲れてきって歩いていた。チヨウ州からのバス乗車は
残忍で異常な長旅だった。最後の望みは絶たれた。チェンマイ
政府はチャオ将軍名義の権利書を偽者として支払いを正式に
拒否した。それは6ヶ月という時間と25000バーツがどぶに捨て
られたことを意味する。私にとってはいつどこで命がなくなっても
不思議では
ない状況だった。 やっとの思いでCandyLandにたどり着いた時、
消耗しきった私の肉体はKlosterワインを渇望していた。私は後
ろのブースに座り、少女を呼んでKlosterワインを注文した。身長
5フィートで、ポリエステルの安手のガウンをつけてサンドラ・ディー
を気取っている少女だった。彼女は微笑んでいた。かわいい。どう
考えても16歳以下だった。
BigGidget.jpg

私は財布を握って中身を確認し、いつでも取り引きを行う準備が
できていたのだったが、、その瞬間、筋骨たくましいドイツ人が
彼女を呼び止めたのだった。 彼は彼女が頼ることができる顧客
だったに違いない。彼女しぶしぶ、男の方に歩みだしたので、
私はため息をついた。よくよくツキにみなはされた、という思い
は私をさらに落ち込ませた・・ここCandyLandでバーホステスさえ
呼び止めることができないのだから・・・
 わたしが最後の一滴を飲み込んだときだった。
「もう一杯いかがですか?」

ここでは絶えて聞かない美しい英語に私は見上げて見た。
(まさか・・・これがメグ・ライアン?)
私は、かつてボストン・カレッジに学んでいた新婚の若い女にCand
yLandの6か月が、何をもたらしたかをはっきりと見た。彼女は少し
痩せたが、以前の華奢な印象は影を潜め、 引き締まった印象だっ
た。チアリーダーの衣装を身に着けていたがそれは、最上級生が、
高校に入りたての新人の衣装を間違えて着たのではないかと思わ
れるほど小さめだった「バレー高校」と書かれたニットのセーターの
袖は切り取られ、ボタンは取り去られて、引き締まった腹部が露わ
になるほど短くなっていた。青と白のフレアスカートは短くてぴったり
しているため、ウエストや臀部が際立って見えた。
001_sexy_nfl_cheerleader-768326.jpg

女学生向けの
ソックスとサドルシューズとあいまって 20歳の大学生はせいぜい
16歳の高校生にしか見えなかった。顔色はここに着いた時よりさら
に青白く、それは自然光をほとんど浴びていないためだと思った。
 純粋だった学生の面影が少しは残っているかも知れない、という
淡い期待は一瞬で消え去った。小ざっぱりとした知的なショートヘア
スタイルは、襟首まで垂れたポニーテールスタイルに一変していた。 
 短くそろえられていた爪は今は長く、まるで消防車のように赤く塗
られていたが、時間がないのか、手入れはあまり行き届いていない
ようだった
わざとらしい微笑の中に浮かびあがる薄い唇には、ぶ厚く毒々しい
赤いルージュが塗られていた。かつて知的に輝いていた碧眼はすっ
かり鈍磨し、おどおどし、その一方で今にも誘いかけてきそうだった。
まるでその3つの感情が、ここで生き残るために必須であるかのよう
だった。
 目の上にはまるで鉛筆で書いたような薄い眉毛があった。顔のほか
の部分と同様、すべてが人工的な印象を与えた。まるで風船でできた
ダッチワイフのようだった。そんな女に、なぜ私は強く欲情したのだろう?

彼女は、私を認識しているようには見えなかった。彼女の行方の定まら
ないうつろな視線から、私はそう感じて少しほっとした。

テーマ : 官能小説・エロ小説
ジャンル : 小説・文学

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