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キャロルの過ち 第16章 破滅に急ぐ人妻

歩き始めたキャロルは、いったいここはどんなところなの、といぶかしく思った。

周りを見回した彼女は、ここが海辺に遊びに来た旅行客の多い地区で、彼女の服装は

ここでは全く場違いであることに気がついた。気温はカ氏92度(33.3℃)に達しており、

最初の角を曲がるところですでに汗をかき始めていた。2番目の角に来たとき彼女の腿

やふくらはぎはなれないヒールのために痛みを感じるようになり、汗が顔や内股を流れ

始め彼女の白いブラウスを濡らした。 3番目のブロックでは、化粧くずれが始まり、

腿やふくらはぎの痛みはいっそうひどくなった。キャロルはフロリダに移動するまで、

ハイヒールなどはいたことがなかったので、その影響が今出たのだった。6番目の

4151341526_621c87fd1b.jpg


ブロックに到着して一息ついたキャロルだったが、そこにはバナナ=ジョーの店はな

かった。通りを下っていきようやく見つけた店の標識は、約2ブロック先にあった。

261207stanly_open_cafe1.jpg


もう歩けない、と思ったが、時計をみるとすでに12時6分前だった。

最後の力をふりしぼるように、キャロルはほとんどジョギングのように目的地に急いだ。

これではせっかくの衣装が汗で台無しになってしまうとキャロルは思った。2ブロック

という見通しは甘く実は3ブロックだったが、遅れたくないとの一心で彼女は走るよう

に急ぎ、ようやくバナナジョーという看板のある店の正面にたどりついた。管理人は

ずっと前に到着しており、獲物が近ずくのを見物できる恰好の位置にあるテーブルに

すわっていた。管理人の席は日陰にあったが、キャロルのために用意された席には座

ればまともに夏の日差しが照りつけるようになってた。管理人には短いショーツに腹

の部分があいた短いシャツをきて、海岸ではありふれたサンダル姿だった。約束の

時間に間に合うようにと髪を振り乱し、今につまずきそうに急ぐキャロルを見た管理

人の顔には笑みがひろがっていった

midriff.jpg


(やれやれ、あれが欧州事業担当副大臣夫人なんて嘘でしょ、っていう感じ)

キャロルは入り口まで到着したが、どこにいったらいいのかわからなかった。ちょうど

昼時で混雑のピークだったため、立ち止まって探そうとしたキャロルは何回か突き飛ば

された。ようやくキャロルは、長いブロンドの髪をなびかせた非常にきれいな若い女性

が自分に向かって手招きするのをみた。女性は大変若く、その指示が自分にむけら

れているのかどうか一キャロルは一瞬ためらったが、脹脛を刺す痛みにたえながら、

ゆっくりとそのテーブルに向かった。

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