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第13章 夢かうつつか・・

Big Daddyは、彼女に微笑みかけ、次に彼の手下に話しかけた、
「母親を抱きおこして、彼女の自動車の後部座席に押し込み、身動き
できないようにしろ。 それから22番街へ車を転がしてそのまま放置
してこい。真新しいレクサスの後部座席に放置された年増だがすっ
裸のブロンド白人女を東部地域のギャングたちならどう扱うか、な。」
Big Daddyの言葉を聴いていたシャロンは大きく眼を見開いた。しかし、
こうなってはいずれにせよ絶望しかのこっていないのだ。死んだ方が
ましだわ。
 シャロンはBig Daddyの大腿に頬をこすりつけて媚を売るわが子を
みてふるえあがった。あの娘はもう本当にこの男の『女』なんだわ。
もうわたしには何もできない・・・

 シャロンの凍りついた表情をせせら笑うようにBig Daddyはいった。
「東部地区のやつらは本当にイカレちまっているからな。可愛そうな
女を見ても助けたり、警察に通報したりしないさ・・人間として最低
だろ?お前がそうだったようにな。そんな親に育てられるより、
俺の女になった方がこの娘もいくらかましってもんさ。」

シャロンは絶叫とともに気を失った。

****************************

「ママ、ママ・・・」
キャシーの声で眼をさましたシャロンはあわててハンドルを握り締めた
「疲れているのね・・・ほら、そろそろ出口じゃない?」
「あらそうだわ・・ありがとう・・」
「出口をまちがえちゃいけないわよね・・・大変なことになるから」
「そうね、大変なことになるわね」

これは現実?それとも夢?夢なら覚めないで・・

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