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試着室 第10章 紳士的態度

私は店員と話し合うステーィーブをその場に残し、試着室に戻った。これで

露出ゴッコは終わりのはずだった。中にはいってカーテンをきちんとしめるべき

かどうか迷ったが、つい先ほどまでの興奮がよみがえってきて、私はさっきより

さらに広くカーテンをあけたまま、中に入ったのだった。

私はドレスを脱ぎ捨て、再び裸になって立ちつくしていた。私は前と同じ場所に

スティーブが立って覗いていないことにがっかりした。しかし、数秒後に彼は本当

に戻ってきたのだった。それから私は、

「ベス、あなたはまだ服を着ていますか?あなたはさしつかえなかったら、

もう1つ見たいものがあるのだけれど」

という彼の声を聴いた。 "

彼はカーテンの右隅に、私がその頭部を見ることできるほど近くに立っていた。

その位置からは私の身体すべてを見ることができないはずだったが、わずか数

インチ離れてカーテンのみで区切られているところに立っている見知らぬ男に声

をかけられるのは別種の興奮をもたらした。

 ここで彼が中に侵入してくるかもしれないという予想はあながち的はずれと

はいえないだろう。しかし彼の行動は私の予想外だった。私が胸を手でおおい、

カーテンを大き く開けたとき、彼は2つの衣装を手にして立っていた。

それは肩紐のないタイプの白いドレスと、同じく白いナイトガウンだった。

「約束するよ、これが最後だ」

彼は視線を泳がせながら私にそのアイテムを手渡した。

私たちはお互いに微笑んだ。私は彼が試着室を覗いていたことを知っていたが、

彼がそれに気がついているかは定かではなかった。どちらにせよ、いつ、この

お遊びをやめるかが問題だった。取り返しがつかない事態になる前に幕をひいた

方がよさそうだと私は感じていた。ただ私を躊躇させたのは彼の態度だった。

もし彼が少年のように我を忘れて夢中になっているなら私は一刻も早くやめる

べきだったが、彼は完璧な紳士的態度を崩さなかったのでつい私も調子にのった

のだ。カーテンを引きながら、あえて彼が試着室から離れた位置を選んだことを

確認した。

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