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医師の指示 第12章 逃げた獲物

振り向いて、冷笑を浮かべるアスター博士を認めたニキは反射的にと怒りの
一撃をその顔面に打ち込もうとしたが、その動きはたちまち緩慢になり、
バランスを失い床の上に転がるまでさほどの時間はかからなかった。
Covert_Affairs_1260.jpg


医者がよほど強力な麻薬を与えたことは明らかだった。ミッシェルは泣き
出す自分を制御できなかった。それは1週間ぶりの涙だった。アスター
博士は彼女の方に目を向けて、そして微笑しながら声をかけた                                                     
「ミッシェル、おまえさびしいの?」                                            
と言った。 近ずいてきて白衣を開き、邪悪な微笑を浮かべながら、顔を
またぐと、女陰を口に押し付けながら                                                          
「お前のその舌を使ってごらん」

と命令したのだった。アスター博士が体をあずけるように彼女を押した
結果、釣り針とそれに続く弾力紐は強くひっぱられ、乳首に痛み信じ難
い痛みを感じさた。しかしミッシェルは精一杯舌を伸ばし、ご主人さま
の女陰を舐めたのだった。彼女は知っていた・・ご主人さまから痛みを
賜るときにはどんどんエスカレートするだけだということを彼女ほどよ
く知っていたものはいなかったから・・・。アスター博士は、その様子
を悔しそうに見つめるニキに気がつくと、尖ったハイヒールの先で邪険
に胸をつついた。                                           

「さすがに鍛え方が違うわね、あれだけの量をサービスしてあげ
たのにまだ戦闘意欲を失わないなんて・・でも大人しく寝ていた方が楽
だったのに、後悔するわよ。」

************


最近数年は、実務から離れて、机の前でPCと電話を前に過ごすことが
多かったにもかかわらず、かつて勇名を馳せた特別捜査官ランスは、肩
で一押しするだけで、ロックされたドアを開けることができた。手元に
ピストルを構え、3人の部下の先頭に立ってアスター博士の診療所の静
まり返った待合室に突入した。一人は診察室に、一人はアスター医師の
部屋の前に待機させていた。彼らはニキの報告により診療所内部のレイ
アウトをよく知っていたのだ。

「ニキ!」
彼は部下が行方不明になったとき、人一倍それを悔やむのだった。
特にニキ・クロフォードのような有望新人エージェントの場合はひと
しおだった。

しかし想定された部屋は空だった。
通常の診察室にあるような医療用具はすべてそのままだったが誰がそこ
にいたのか、何かここで行われていたかという証拠は何一つ残っていな
かったのだ。
男たちは慎重に捜索を開始し、ベイトマンは、マニラ封筒を見つけた。
「ヘンダーさん、これ見てください」
封筒の正面にはヘンダーの名前が走り書きしてあった。
ヘンダーはは封筒をとって、中を見た。
「写真か・・」
彼は、中身の写真を机にばら撒き、すべてを詳細に見た
「ああ、なんてことだ、ニキ!」
彼はじっとみつめたあと、写真をゆっくりと封筒に戻した。
取り乱すことなく、湧き上がる激情を押し殺し、指をわずかに震わせ
るだけでそれを済ましたのはプロとしての誇りだった。
部下は彼のまわりに集まり命令を待っていた。

ヘンダーは顔を上げ、
「徹底的に探せ、指紋も、ブツも」

と命じた。おそらく探しても何も出てこないことを確信していたが、
それでも彼らはそうしないではいられなかったのだ。部下たちが機敏に
作業を進めるのを眺めながら、ヘンダーは一瞬だけ、写真に思いを馳
せることを自分に許した

通常通り、今夜、一人で、それに対処しなくてはならないだろう。ただ
いつもと違うのは、かなりの量のウィスキの助けを借りなければその
作業を全うできないということだった。

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