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女肉配給株式会社 第8章 裸で一人 

エレノアはバンが彼女一人を残して遠ざかるのを聞いたあとに、目隠しを取ること
になっていた。彼女は、腿と腿の間の奥深く、今は大人しくしているディルド以外
は文字通りの素裸を、新鮮だがひんやりとする大気にさらした。

sinead-mccafferty-naked.jpg


彼女は目隠しを取り、自分がすでに夜の帳が下りた中に、美しい建物の駐車場の前
にいることに気がついた。どうやら、あたりに人が住んでいる気配はなさそうだった。
彼女にはもはや逃げ場はなくなった。ひき返すすべは失われ、彼女は限度のない奴隷
として非常に不確かな将来に立ち向かっていたのだった。

エレノアは、思ったより遠くにあるその家屋の玄関を目指して遊歩道を歩き始めた。
あたりは暗く、人の住んでいる気配がないのでとりあえず見られる心配はなさそうだっ
たが、自分が素肌をさらしているとであることを考えるとその可能性を最小限にする
ために、走った方がよさそうだった。ひとたび契約したからには、現実的にならざる
を得なかった。なにしろ今は限度のない奴隷で、隠れたり、逃げたりする場所はない
のだった。今まで住んでいた都会ならともかくここでは何がおこるかわからなかった。

 車道は明るく照明されていたので、眼前に広がる堂々とした家屋の前に広がる
美しい敷地を見ることができた。月のない暗夜で、空も暗かったので、近くに大きな
街があるとは思えなかった。あたりは不気味な静寂に包まれており、大きな犬が警戒
して吼えている声のみが聞こえたが、それも突然やんだ。犬の鳴き声は、かつて
味わわされた残酷で甘美な思い出をよみがえらせたが、同時に、この2ヶ月間いつも
一緒だった男性がいない孤独感も湧き上がってきた。彼は永遠に去り、彼女には彼が
どこから来たか、なんという名前で、私に旅を指示したあとどこにいったのか見当
が全くつかなかった。
もう一度会いたいという強烈な思いに襲われたが、もはやページはめくられ、物語は
第二章にすすんでいるのだ

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