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女性支店長の新たなる出発 第30章

「新規新規募集の事業計画コンペには応募があったかしら?」

「ええ、数件。でもほとんどが端にも棒にもかからない屑企画

ばかりなのでお目にかけることも

 ないと考えて却下するつもりです」

「そう、そんなにひどいの」

「借入金の支払いを何度か滞ってブラックリストに載っているの

にずうずうしく応募してきたのがいるんですよ・・なんでもイン

ターネットのサイトを開きたいとか・・今度は絶対返済するから

って・・担保はどうするつもりなのかと散々聞いたのですが、

それは今は言えないけれど絶対大丈夫だって、繰り返すだけなん

ですよ。」

 秘書は一番のポイントを隠していた。ミストレスブラックは、

最後に「支店長に聞いて頂戴。彼女自身が保証人にようなものなのだから」

 といったのだが、それをここで持ち出しては、レダを傷つけること

になりはしないかと、気をまわしたのだった。

「まあ、地域経済に貢献するのも大切な役目だし・・その書類を見せて

くれない?」

 秘書がしぶしぶ出したのは誤字だらけの薄っぺらな書類ーほんの数日前

なら一顧だにしないはずの書類だった。しかし文末にミストレスブラック

のサインを見出したレダは凍り付いてしまった。

「こんなもの、会議に出せませんよ。すぐシュレッダーにかけますから」

秘書の手を押し留め、レダはその書類を支店長特別決裁に回すように言い

つけた

「支店長、お言葉ですが・・」

「わかっているわ。だから正規のルートにはのせないで、私の裁量で融資

するといっているの。」

「深いお考えがあってのこととは思いますが、残念ながら私には分かりま

せん。ただ、ご命令なら従わないわけにはいきません」

「そう、ありがとう・・あなたは常に正しいわ。今度だけ、今度だけだから・・」

 レダが自分に言い聞かせるようにいうと、いつもは礼儀正しい秘書はやや荒々

しくドアをあけて出て行った。今度だけで済むわけがない、ということはレダ

自身が一番よくわかっていた。「彼女は頭が切れるし正義感がありすぎる・・

・場合によると配置転換も考えなくてはならないわね・・・本当にやめるべき

なのは、彼女ではなくて、実は私の方なのに」

レダは潤んだ瞳で天井を見上げていた。。

 そのころミストレスブラックは自宅で新しく作ったインターネットサイトの

できを確認していた。それはレダの肉体を貸し出すことを条件に、高額で会員

を集めるシステムだった

「支店長の身を滅ぼすサイトを立ち上げる金を、彼女自身の銀行から融資さ

せる・・悪魔でも考えつかないわ、そんなこと」

マウスを操作しながら、感嘆したようにダイヤモンドがつぶやいた

「よかったよ、あんたがこういう事が得意で・・でもあたしでも顧客の関心を

ひくためには、もっと過激な画像が必要なことはわかるよ」

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