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第14章 再開

意を決してトレンチコートを脱ぎ後部座席におくと、ローリーは肢を震わせながら105

号室のドアまで駆け足で近ずいた。腕時計でちょうど9時なのを確認して、ドアをノッ

クした。聞き覚えのある、だが2度と聴きたくない声ーしかもあたりにひびく大声がした。

「どうぞ、ウォーカー夫人、ドアはあいたままだぜ」

おそるおそるドアをあけたローリーの目の前には大柄な黒人が肘掛け椅子の上で裸で

座っていた。しかも黒光りのするコックはすでに勃起して、固くそそり立っていた。

「時間どおりだな。そんなにここに来たかったのかい、ウォーカー夫人!」

ローリはその言葉を聞きながら、誰にもに見られたくなかったので急いでドアをしめたが、

それはある意味で男の問いを肯定する行為だった。ドアを背にしたローリーはもはや別人

だった。心臓は狂ったように脈打ち、まるで彼女を招くように揺れる男根から眼をそらす

ことができなった。

 なにも命じられたわけではないのに、ローリーは筋骨たくましい黒い腿の間で跪き、

右手を神経質に上げて男のコックをつかんだ。

「そこは左手でお願いしたいもんだな、ウォーカー夫人!」

男はダイヤモンド・リングがきらめく左手の使用を命じた。ローリーはもはや言う

なりだった。細い象牙色の指が分厚い黒い肉塊を包み、こすりあげる際に婚約指輪

がきらきらと煌めくのを、ローリーとゆすり屋はじっと見つめていた ― 分厚い黒

いコックの感触は結婚一周年の船旅の記憶をよび戻した。しかし、暗がりであいま

いだった4カ月前と違って、たった今、ローリはそれが本当にどれくらい大きくて

黒かったか、あらためて確認することができた。異様に胸を高鳴らせ思わずよだれ

が出できたローリーは、特に命じられた訳ではないのに本能的に彼女のピンクの唇

を開き、どくどくと脈打つ亀頭と赤く燃え上がるように充血した亀頭に引き寄せら

れるようにローリーは自然に口を大きく開けていた。

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